股関節痛と臀部痛を起こす筋肉の緊張

 股関節周りの痛みはよくあるしつこい症状なので、股関節と臀部の痛みを発生させる筋肉の緊張について考えてみようと思います。

股関節痛でも症状が長引いてしまい、関節が変形してしまった変形性股関節症になる前に発生するバランスの崩れることによって起こる筋肉の緊張について簡単に説明いたします。

変形性股関節症の場合は、関節の軟骨がすり減ったり骨が変形する病気ですが関節に症状が発生するには、長年にわたって繰り返される関節への負担によって起こると言われております。けがの場合は発生状況が異なります。

股関節に繰り返される長年の負担ということを考えると、身体の歪みとバランスの崩れが考えられるでしょう。歪みが先かバランスの崩れが先かは、人によって異なりますが、発生する筋肉や筋膜の緊張は同じように思います。

 まずは、股関節の付いている臀部の筋肉について見てみましょう。

臀部の筋肉で一番大きい筋肉は、大殿筋です。左図の左側のオレンジ色をした部分の筋肉です。

次は、中殿筋になります。左図と右図の赤い部分の筋肉で、そして一番下にある小殿筋は、右図の右側にある黄色い部分の筋肉です。

 ここでは説明が複雑になるので省略しますが、臀部にあって仙骨から股関節に付く梨状筋も重要な筋肉です。そして、バランスを考えると股関節の前側について足を持ち上げる大腰筋も重要ですが、大腰筋のことは他のページで書いているので、そちらを参考にしてください。

足を持ち上げるということで考えてみると、足を持ち上げる筋肉は先ほど述べた大腰筋ですが、反対側の足でバランスを保つのに重要になのは、右図の赤い色をした筋肉の中殿筋になります。

中殿筋は立った姿勢を保持するのに働く重要な筋肉で、中殿筋が正常に働かなくなって麻痺すると骨盤を支えららなくなってしまいトレンデンベルグ歩行と言われる身体が揺さぶられた歩き方になってしまいます。

右図は中殿筋が正常に収縮しているので、片足を上げた状態で姿勢を保持することが出来ています。中殿筋が麻痺すると姿勢が保持できなくなりますが、逆に過緊張を起こすと股関節と骨盤のバランスが悪くなり、その状態が続いしますと股関節や臀部周辺に痛みを発生させてしまいます。

中殿筋の働きを主に説明しましたが、小殿筋もほとんど同じ働きをしています。2つの筋肉は重なっているので、バランスが崩れて過緊張の状態が続けば、2つの筋肉の間にある筋膜のすべりも悪くなり、筋筋膜痛を発生させやすい状態になります。

 そして、筋肉が硬くなった結果、股関節の動きも悪くなってしまい関節痛の発生も起こりやすくなります。

立った状態の姿勢を保持するのに重要な筋肉が中殿筋や小殿筋という股関節と骨盤をつなぐ筋肉なので、立位や歩行時に左右の筋肉の収縮するバランスが正常に働くことが大切です。

身体が歪んでいると体重の掛かり方が左右で違ってしまい、2つの体重計を使って右足と左足を別々に計ってみると、真っすぐに立っているつもりでも、左が30キロと右が25キロになっている場合もあります。*内臓の重さの関係で多少の違いはあります。

左図は、身体の重心が左に傾いていると仮定した図です。重心が傾いた側の筋肉は緊張しやすくなり、股関節に掛かる負担も増してしまいます。

説明が長くなりましたが、股関節痛や臀部痛の症状が悪くなる前に身体の歪みを直してバランスを回復させることが大切だと思います。