X脚になる脚の筋肉の緊張について

X脚になる足の筋肉の緊張について

 脚の歪みでよく気にする人が多いのが、O脚とX脚ではないでしょうか。O脚もX脚の人もひどくなって目立ってしまうと、気になって自分でストレッチとかをして改善を試みるでしょうが、なかなか直らないと思います。

なぜ直らないかと考えてみると普通の人は筋肉と骨の関係を知らないのと、長年の歪みの結果として歩き方や座り方に癖が付いてしまっているために同じ筋肉ばかりが緊張してしまい歪みがいつまでも残ったままになっているからです。

O脚のことについては、O脚と骨盤・下肢の歪みと筋肉の緊張についてのページに説明しているので、そちらを参考にしてください。

 まず、はじめに右図はX脚の人を正面からスケルトンで見たと仮定した図になります。足の内側の筋肉が外側の筋肉より緊張しているので、足が閉じた状態になっています。

立った状態や動作をしたときに内側の筋肉の方が優位に緊張するということです。太ももが閉じるのは分かるけど、なぜスネの部分が外側に開くのか、この図を見ただけでは納得できないのではないでしょうか。

両側のカカトが開いているのは、足がX脚に歪んでいるからですが、ではどこの部分の筋肉が緊張しやすいのかを考えてみたいと思います。

 左図は、太ももの後ろ側にある筋肉を横向きと後ろ側から見たと仮定した図です。

これらの筋肉は、ハムストリングスと言われています。足の内側にある半腱様筋(青色)と半膜様筋(黄色)と外側にある大腿二頭筋(赤色)で構成されています。

大腿二頭筋(赤色)は、外側ハムストリング筋と言われ、お尻の骨(坐骨)から伸びている長頭と大腿骨から始まる短頭の2つの頭から構成されています。

2つの頭なんて変な感じですが、頭が2つだから大腿二頭筋という名前になっているということです。

大腿二頭筋の停止部は、膝下後ろ外側の腓骨頭に付着しています。腓骨はスネの外側にある骨のことです。

 次に大腿二頭筋の働き(作用)について見てみましょう。大腿二頭筋が収縮すると膝関節を屈曲するとこと、膝屈曲時に下腿を外旋するのと股関節を伸展させる働きがあります。

右図では、横向きと後ろ側から見たと仮定した足の動きになります。膝を曲げて足を後側に動かす作用とスネから下の部分を外向きに捻る動きに関係しています。

右図の後側から見たと仮定したイラストをみると分かりやすいかなと思いますが、X脚の人は歩くときに内股で膝の位置よりも踵を外側に上げる癖があるので、大腿二頭筋が疲れてしまい筋肉が短縮する傾向になってしまいます。

外側の筋肉が他の部分よりも疲れて、硬くなり短縮するということは、太ももの骨と膝下の骨のバランスが崩れてしまいます。

 上記の説明をまとめると、X脚になる人は内股で外側ハムストリングの大腿二頭筋を内側よりも収縮する傾向にあり、結果として筋肉が疲れて伸びが悪くなり短縮して、膝下部分が外側に広がるということです。

筋肉が短縮すると骨が引っ張られてしまい、骨格のバランスが崩て身体に歪みが発生してしまいます。上図の場合では、大腿二頭筋の短縮により足がくの字に歪んでいます。両足がくの時ならX脚になり、片方だけなら上図のようにK脚に見えますね。

最後に、ぺったんこ座りも膝の位置よりも踵の位置が外側に来るので、X脚の人はあまりしないほうが良いと思います。ぺたんこ座りと股関節の歪みの説明は、こちらのページでしてます。

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