腰痛と骨盤の歪みと筋緊張

腰痛と骨盤の歪みと筋緊張について

 腰痛などのときに、骨盤の歪みを調べると片側の筋肉が緊張を起こしている場合があります。バランスについては下記で説明をいたします。

その前にコリと痛みの関係を簡単に考えてみましょう。筋肉が緊張すると血行が悪くなり、老廃物などが滞ってきます。その状態で筋肉をムリに使っていると発痛物質が出てきます。

筋肉中の発痛物質を知覚神経が感知して、脳にシグナルを送ると痛みとして感じてしまいます。
*詳しい説明は、こちらのページにあります。

急性期の痛みの場合には炎症が起こって痛みますが、慢性痛の場合はこの発痛物質を感知し続けている状態と言われております。

 次は、バランスについて考えてみたいと思います。

左図上のイラストは、棒を引っ張る2本のゴムの緊張した側に棒が傾いている様子を描いたものです。

左図下のイラストは、棒をつり下げる2本のゴムの緊張した側が持ち上がっている様子を描いています。

どちらの図もバランスを表していますが、上図は垂直面に対してのバランスで、下図は水平面に対してのバランスを示しています。

どちらの線を基準にするかでバランスの見え方が変わってしまいますね。

 では、腰痛に関係した腰部と骨盤の歪みについて考えてみます。

左図は、緊張した側の筋肉に引っ張ってられて、骨盤が傾いた状態を簡単に描いたものです。

上図の傾いたバランスと同じに見えますね。引っ張られた方が持ち上がるということになるけど、人間の体は模型と違って複雑に出来ているので、立体的に考えて頭上から見たとしたら身体がねじれていることもあります。

左図の筋肉は、大腰筋といわれるものです。骨盤の内側にある腸骨筋と一緒になって足を持ち上げるはたらきをしています。

2つの筋肉は、大腰筋と腸骨筋を一緒にして腸腰筋といわれることもあります。運動でインナーマッスルを鍛えるとは、この腸腰筋のことです。

身体の中心の内側にある筋肉なので姿勢に深く関係しています。大腰筋は、右イラストの赤い部分です。ちょうどおへそのあたりを輪切りにした図なので、腸骨筋は描かれていません。

背骨を挟んで後側にあるのは、脊柱起立筋(オレンジ色)と腰方形筋(緑色)です。背中側の筋肉の緊張も腰痛と骨盤の歪みに関係します。

左右2組ある筋肉のどちらかが強く緊張した場合に身体に歪みが起こってしまいます。その歪んだ状態が続くと筋肉が疲労を起こし、発痛物質が出てきてしまい痛みを感じるようになります。

シップを貼ったり、マッサージをして血行を良くして痛みを一時的に緩和しても痛みが再発するような場合は、腰部と骨盤が歪んで傾いています。

腰痛が続くようなときは、まず骨盤の歪みを整えて、筋肉の緊張の左右差をなくしてバランスを均等にしていくことが重要です。そして、身体の使い方にも左右差が大きくある場合は、均等になるように気をつけてください。

腰痛改善のために運動をしても、なかなか効果が出ない場合は骨盤が歪んでいるか、動きに左右差が強くあり歪みを増強しているケースもあります。

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