瘢痕のリリースについて

 病気や事故などで手術をしたことがある人は、手術後の瘢痕が気になったことがあると思います。

私も子供のころに虫垂炎の手術をしているので、体調が悪いときに、傷跡が緊張して突っ張っている様な感じがする時があります。

私の場合は、右側の腹部と腰が緊張するだけで、手足の動きにはあまり影響がないのですが、事故などで手術をしている人は、身体の動きにも影響がある人もいます。

 そこで、今回は筋膜リリースで行う瘢痕のリリースと鍼治療で行う瘢痕への刺鍼について、簡単に説明をいたします。

筋膜リリースのテクニックの中には、瘢痕部位へのアプローチがあります。瘢痕部位に癒着や緊張があると、関節の動きに可動制限が起きたり、周辺部位に浮腫が起こります。

正常な状態なら、血液やリンパ液の流れにも滞りが起きずらいのですが、瘢痕に癒着や緊張があるとあると皮膚の下の表層の体液循環にも影響を与えてしまします。

筋膜リリースでの瘢痕リリースは、左図のように瘢痕の周りを左右の指で360度方向に対角線になるように皮膚を伸ばします。

皮膚の伸びる動きの悪い方向が緊張しているところなので、指で伸ばした状態をキープしてリリースします。緊張部位の血行が良くなるので、続けて行っていると傷跡が薄くなる効果もあります。

*上記の説明を読んでも、手術後すぐの人は絶対に真似しないでください。6~8週間は傷口が閉じるのに時間がかかります。

 次は、鍼治療で使う鍼による瘢痕部位への刺鍼について説明いたします。

鍼治療というとツボに鍼を刺すイメージがありますが、鍼を道具として考えると、瘢痕の癒着しているところに鍼を刺して、癒着した組織に小さなキズを作ることが出来ます。

縫ったところにキズなんか変な感じですが、鍼の太さは髪の毛ほどなので、キズと言っても本当に小さいキズになります。

癒着したところに細かく何本か鍼を刺して、組織の再生を促します。コラーゲン線維が再生して、周りの血液やリンパ液の循環が良くなり、突っ張り感が緩和され、傷跡も目立たなくなってきます。

少し簡単すぎる説明になりましたが、意外と効果があるので紹介いたしました。