指圧・整体などによる好転反応について

指圧・整体などによる好転反応について

 指圧や整体などの施術にかかると人によって、好転反応という症状が出るときがあるので、知らずにビックリしないように簡単に説明をしたいと思います。

指圧と整体は、筋肉を揉む按摩やマッサージと違い「揉み返し」は基本的に起こらないと言えますが、それでも筋肉を刺激すると翌日に筋肉痛のような症状になる人がいます。

右図を見て頂けると分かると思いますが、人体の皮膚の下はどこを見ても筋肉で包まれています。普段の生活で凝り固まってあまり使われていない筋肉に対して、バランスを整えるために手技によって刺激を加え緊張を緩和すると、回復する過程で筋肉痛のような状態になるときがあります。

その他、東洋医学(漢方)で言われている好転反応について説明をいたします。

 左図を見ながら好転反応について簡単に考えてみましょう。左側のコップは、液体の中に疲労物質や老廃物が溜まっていると考えて下さい。

その液体を棒でかき回すと右側のコップのように、よどんだ液体になります。

人体は、約70%が液体なので手技によって押したり、引っ張ったり、捻ったりすると、身体の中では左側の実験のような状態になると思います。(仮定)

特に慢性的に疲れいる人や具合が悪くて代謝が衰えている人は、身体の中に老廃物が溜まっているので手技によって刺激を与えると回復過程に反応が出るときがあります。

下記に主な好転反応の過程(プロセス)を紹介します。

◆ 弛緩反応期

この時期は、身体がゆるみ老廃物が流れ出すので、だるくなったり、眠くなったりします。ゆるんで寒気を感じる人は、身体を冷やさないように注意して下さい。
症状: だるい、眠い、倦怠感など

◆ 過敏反応期

過敏反応が起こると身体のバランスに変化が起き、いろいろなところが痛くなったりします。以前、痛めて忘れていたところが痛くなったり、熱が出たりすることもあります。過敏反応期は、慌てずに経過するのを待つことが大切です。

症状: 便秘、下痢、痛み、腫れ、発汗など

◆ 排泄反応期

排泄反応まで起こると身体の深いところまでゆるみ、不必要なものを積極的に排泄しようとします。毒素を体外に排泄しようとする働きなので、排泄が正常に行われるようにして下さい。
症状: 汗の変化、吹き出物、皮膚の変化、目やに、便尿の変化など

◇ まとめ

好転反応とは、症状が回復に向かう過程(プロセス)で起きる身体の反応になります。身体の反応なので、個人差があります。

東洋医学では、瞑眩(めんけん)と言われ漢方薬の処方には、積極的に排泄作用を起こさせる薬草を用いる場合もあります。*煎じて飲む漢方薬

指圧や整体の施術の場合は、弛緩反応や過敏反応は起きますが、排泄反応までは体質改善を目的にして根気よく施術を受けなければ起きないと思います。

具合の悪い時に治療を受けると、一度症状が悪くなったように感じるときがありますが、そのまま澱んだ状態でいるよりは、早く元気になり良いと思います。

症状の軽い時(人)は、反応は起きず(気付かず)に身体の調子が良くなるだけなので安心して下さい。施術後は、水や白湯をたっぷりと飲んで老廃物を洗い流すことをお勧めします。

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