筋膜圧法について
手技療法としての筋膜リリースを行うのに、相乗効果が発揮するように作られた東洋医学的な手技を「筋膜圧法」としてまとめました。当院独自の手技の方法になります。*このページの内容は、2019.10月に書かれたものです。筋膜圧法は、2021.7月からファシャルマッサージにのテクニックの一部になりました。
当初は、8M式推圧法にしてまとめてみましたが分かりづらいので、筋膜圧法として呼ぶことにしました。では、筋膜圧法について説明する前に、指圧のもとになったと言われている、推圧という言葉だけ説明しておきます。
推圧という単語は、江戸時代に出版された「按腹図解」で使われていた用語で、現代語訳の本では圧迫法と訳されています。
「按腹図解」の説明は、他のページでしているので興味のある人は、こちらを参考にしてください。
このページも始めは、推圧にするか圧迫法にするか考えて、推圧法でまとめたのですが、少しわかりづらいと思いなおし現代的に筋膜圧法にしました。
どちらにしても身体を圧する手技なのですが、筋膜圧法の方が文字にすると分かりやすいかなと思い変更しました。
では、筋膜圧法の身体へのアプローチの方法を簡単に説明していきます。
このサイトの他のページで説明している8モーションネット理論では、筋肉の緊張した方向に身体が傾くと捉えています。なので、筋膜圧法では、手技によって筋緊張のバランスを整えて、身体のバランスを回復させていきます。
部分的には、緊張した筋肉と筋膜を手指で圧迫して筋緊張を緩和させてバランスを整えます。弛んだ筋肉の方には、補う圧を加えて筋肉の収縮バランスを調えます。
全体的には、全身のバランスが回復することにより、自然治癒力が活発に働くようになると考えているので、歪みの検査を行って筋肉や筋膜の緊張した個所を調べてから、全体的に手技で全体のバランスを整えていきます。
そして、筋膜リリースとの併用がスムーズに行えるようになっているので、筋膜圧法で歪みのもとに関係した筋肉の緊張を緩和させてから、筋膜リリースで筋膜の緊張や短縮を解放して身体の歪みを整えます。
身体へのアプローチで、全体的に筋膜圧法をすると言っても抽象的で分かりずらいので、筋膜圧法では東洋医学で使われている14経絡を指標として、身体の内側にある筋肉と筋膜の緊張を捉えていきます。
身体の外側にあると仮定された経絡というラインを指標にして、立位の姿勢でどちらの方向に緊張があるかを検査して、関係した筋肉と筋膜の緊張を触診して調べます。
そして、その緊張部位と関係した経絡の走行に沿って筋肉や筋膜の緊張を手技によって緩和していきます。全体的なバランスを考えて手技を行うには、外側にラインがあると仮定した方が分かりやすいく効率的になるからです。
最後になりますが、筋膜圧法は簡単に言うと身体の歪みを直す筋膜リリースを行う前にする、筋膜をほぐす手技療法です。筋膜は、少しほぐした方が体液循環が促進して解放(リリース)しやすくなるからです。
身体に歪みが少ない人は、筋膜圧法を受けることで血液やリンパ液の循環が促進して、皮膚や筋肉の質が良くなっていくので予防やメンテナンスとして受けることをお勧めします。