筋肉と姿勢の関係 胸背部と肩首の傾きについて

筋肉と姿勢の関係 / 胸背部と肩首の傾きについて

 筋肉と姿勢の関係を上半身の胸部と肩腕の関係と上背部と首頭の様子をイメージしながら考えてみましょう。

筋肉と姿勢の関係の前置きは、腰部と骨盤の傾きについてで説明したので、ここでは省略いたします。

カラダの基本は、土台になる骨盤周りの筋肉と骨格になるということを忘れないようにしてください。
骨盤の歪みと姿勢についてで述べましたが、土台となる骨盤が上半身の姿勢にすごく影響を与えるているということです。

では、足はどうなのと思う人もいると思いますが足の歪みは、O脚と骨盤下肢の歪みを参考にしてください。

*先に腰部と骨盤の傾きについてのページを見た人は説明が重複します。

左図は、筋肉と骨のバランスについて簡単に示してみました。青い棒を骨と考えて、左右のジグザグが対になる筋肉としました。

筋肉の左側(赤色)の方が緊張すると、それに引っ張られて骨は左側に傾きます。反対側の筋肉(水色)は、神経の反射により弛緩してしまいます。そのことを相反性神経支配と言います。

* 左図は、シンプルに対になる筋肉の作用と骨の関係を示したモノなので関節の動きは省略しています。

筋肉と姿勢の関係を胸背部と肩首の筋肉を通して見ていきましょう。

左図は、V.Jandaというチェコの研究者が言われた「上位交差症候群」を簡単に示したイラストです。
肩と後頚部の上部僧帽筋と肩甲挙筋と大胸筋の対角線の緊張前頚部の筋肉と上背部の筋肉の対角線の弛緩を示しています。

ここで問題になるのが緊張した側の筋肉が短縮したことにより頭部が前方に出てしまいひどい場合は、首が縮こまりアゴが上がってしまい、胸の筋肉の緊張で肩腕が前に引っ張られ背中の筋肉が弛緩しているとだんだん猫背になってしまいます。

一般的に年を取った人に多い姿勢ですよね。鏡を見て肩が前に出ている人は注意が必要です。

もう少し詳しく胸の筋肉について見ていきましょう。
左図の右側の筋肉は、大胸筋で左側の筋肉が小胸筋になります。

大胸筋は、鎖骨と胸骨から始まり上腕骨に付着している筋肉で腕を動かす重要な働きをしています。
よく腕立て伏せで胸の筋肉と鍛えますよね。大胸筋の過緊張による短縮が腕を前方に引っ張り姿勢を悪くしてしまいます。

そして、その大胸筋の下に隠れている小胸筋は第3~5肋骨から始まり肩甲骨の烏口突起に付着しています。小胸筋の緊張は、肩甲骨を前方に引っ張り肩関節の動きを悪くしてしまいます。

猫背の人は、背中を伸ばそうとしますが前から引っ張られているということも考えてみてください。

胸背部と肩首に関係した筋肉の問題と姿勢について簡単にまとめてみました。

筋肉の種類について述べていませんでしたが、緊張して短縮するのは赤色の線維が多い姿勢筋で白色の線維が多い相動筋は機能が衰えると筋力が低下すると言われております。

これらは、一般的な傾向で人によって赤色の筋線維の割合が多い人と白色の筋線維の割合が多い人がいるようです。よくマラソン向きの筋肉とか短距離向きの筋肉とか言いますよね。

あまり細かいことを考えても仕方がないので、見た目の姿勢からどこの筋肉が緊張して引っ張っているのかということを調べてみてから、運動や体操をするようにした方が効果的に良い姿勢を作ることが出来ると思います。

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