肋骨が出っ張る筋肉の緊張

肋骨が出っ張る筋肉の緊張について

 姿勢が悪いと気づかないうちに肋骨の下側が前に出っ張っていることがあります。よくある歪みの症状なので、肋骨の出っ張りについて簡単に説明しようと思います。

だいたい片側の肋骨の下側が出っ張るのですが、左側に歪みが多く表れると思います。なぜなら左側に胃袋があるので、胃の緊張しやすい人は本人が気づかないうちに胃をかばうような姿勢をしているからです

胃腸が弱い人やストレスを胃で感じる人は、座っているときなどに知らないうちにお腹の左側にある胃の部分を折りたたむような感じになってしまうからです。

では、右側には起こらないかというとそうではなく、お酒を飲みすぎて肝臓に疲れが出やすい人などは肝臓のある右側をかばうような姿勢になるので、右側の肋骨の下側が出っ張っている場合もあります。

でも、やっぱし左側の方が目立つように思います。なぜなら、胃腸の弱い人が多いし胃の場合は胃下垂などが起きやすいからです。

胃が下垂すると食事のたびに胃袋が膨れてぶら下がるようになるので、肋骨の内側にある横隔膜も緊張してしまいます。その状態が続くと左側の横隔膜の動きも悪くなって、気づかないうちに肋骨の内側がその部分の筋膜に引っ張られてしまいます。

内側に引っ張られている部分がへっこみ、その下側が膨らむので結果的に肋骨の下側が出っ張って見えてしまうのです。

 人間の肋骨は、左右12対で24本で構成されていて胸郭と言われてます。そして、胸郭の後ろ側は背骨とくっ付いていてがっちりしてますが、前側の胸骨とつながる部分は肋軟骨と言われる部分で軟骨結合になっています。

前側は、肋軟骨というぐらいだから後ろ側に比べて柔らかい構成になっているので、歪んだ姿勢か癖になっていたり胃腸の持続的な緊張などで歪みやすくなってしまうのです。

肋骨の間にも外肋間筋と内肋間筋という呼吸に関係した筋肉があります。その筋肉が緊張した状態が続くと筋肉や筋膜に弾力がなくなって硬くなり、肋骨の間が狭まってしまい胸郭の動きが悪くなってしまいます。

胸郭の動きが悪くなると呼吸が浅くなって肋間がうまく広がらないようになってしまいます。

2種類の呼吸筋のうちで、肋間筋は胸式呼吸に関係していて横隔膜は腹式呼吸のときに働いています。女性は、胸式呼吸の人が多いのでストレスなどで肋間筋も緊張しやすく、歪みがあると呼吸も浅くなってしまいます。

肋骨下部の筋肉や筋膜が硬くなると肋骨の歪みが元に戻りづらくなり、歪んで緊張したままになってしまうのです。肋骨の出っ張った部分を手で押さえても手を離した瞬間にバネが元に戻るように肋骨の出っ張りが戻ってしまいます。

その状態を解消するのには、歪んだ肋骨に関係した背骨を整えてから肋間筋の緊張を緩和して、狭まった肋骨の間を拡げて縮んで硬くなった筋膜を元の状態に戻していきます。そして、へっこんでいる部分の筋膜をリリースして出っ張った部分を平らになるように調整していきます。

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