手指の痛みと違和感について
手や指の痛みや違和感に困っている人は、多いのではないでしょうか。よく手を使う職業の人などは、長年働き続けていると手指や腕の筋肉に疲労が蓄積してしまい疲れが抜けなくなって、痛みやしびれなどの違和感が発生してしまうことがあるでしょう。
肩こりや首凝りの酷い人なども腕から手先の血行が悪くなって、手指などに症状が出てしまう場合もあります。
手を使いすぎた結果として、手や腕の筋肉が疲労してしまい緊張が抜けなくなって、凝り固まって弾力を失っているときがあります。
それでも体調が良い時は、自然治癒力が働いて疲れも自然に回復しますが、体調が悪かったり疲労が続いたりして回復力が衰えているときは、痛みや違和感などの症状が残ってしまいます。
私も手を使う職業なので、指圧や手技療法などを続けてやりすぎると若い時と違って回復力がゆっくりになっているので、手や指の疲れが残ってだるくなってしまう場合があります。
それでも男性は、女性よりも筋肉量が多くて骨格もしっかりとしているので、症状も女性よりあまり酷くはならないように思いますが、女性は筋肉量も少なく腕も細いので手や指を使いすぎると痛みなどの症状が続いてしまうときがあります。
当院に来院される方でも、手や指に症状がある人は女性の方が圧倒的に多いです。手をよく使う職業の女性の方が多いですね。なので、ここでは手が疲れるとどのような状態になるのかを簡単に説明しようと思います。
まずは、手のレントゲン写真を見てみましょう。手のひらの部分は、指の骨からつながる中手骨という細長い骨が5本あります。
中手骨は、手のひらの3分の2くらいの部分を占めていて、残りの3分の1くらいの部分は手根骨と言われる8個の骨が手首側にあります。そして、手首から肘の部分には橈骨と尺骨と言われる2本の骨が腕の部分にあります。
手や指を使うということは、筋肉が収縮して5本ある指の関節や手首を動かしています。屈筋と伸筋が作用して、曲げたり伸ばしたりを繰り返して繊細な動きを行っているのです。
なので、疲れが溜まると動きが悪くなってきて、筋肉が硬くなり筋膜の柔軟性も悪くなって、きつい手袋をしたような状態になってしまいます。
筋肉や筋膜などの軟部組織が硬くなるということは、5本ある中手骨や8個の手根骨の関節を圧縮してしまいます。その結果、関節の動きが悪くなってしまい、血液やリンパ液などの流れも滞ってしまいます。そして、発痛物質や疲労物質が停滞して、痛みや違和感を長引かせていまうのです。