筋筋膜性疼痛について

筋筋膜性疼痛について

 身体(筋肉)の痛みのメカニズムについてシンプルに考えてみたいと思います。

ここでは、打撲などによる急性期の炎症性の痛みやケガなどによる外傷性の痛み、悪性の腫瘍による疼痛などではない、いわゆる身体の痛みについてです。

身体の痛みと言われても漠然としているので、腰痛などの腰の筋肉や肩こりなどの肩の筋肉の部分が感じる痛みを考えてみてください。

筋筋膜性疼痛というと難しく思いますが、筋筋膜というのは簡単にいうと筋肉のことです。筋肉と包んでいる膜が筋膜なので、筋肉と筋膜はセットで働いています。だから、筋肉の部分の痛みが筋筋膜性疼痛ということになります。

もう少し専門的にみると、一つの筋肉の痛みが筋膜のつながりを通して他の筋肉に痛みの信号が広がって、広い範囲に痛みを感じる場合があります。それは、トリガーポイントによる痛みと言われてます。

では、痛みのメカニズムを下記のイラストを見ながら考えてみましょう。

 痛いと感じるには、感じるためのセンサーが身体に備わっています。
それは、身体に張り巡らされている末梢神経系の知覚神経といわれる神経です。

知覚神経の先端にある侵害受容器というセンサーが発痛物質やモノがぶつかるなどの機械的な刺激を感知して、痛みの信号を背骨の中を通る中枢神経系の脊髄から脳に伝えます。

その信号を感知した脳の感覚中枢が痛いと感じるのです。
腰の痛みは、脳が腰が痛いと感知しているのです。たとえば棒で足を叩かれたとすると叩かれた場所から入力された痛みの信号が脳に伝わり、痛たたたた・・・。となります。
その時、とっさに足を引っこめる動きは脊椎反射による筋肉の収縮です。

ところが、なかなか治らない慢性の痛みなどになると筋肉の中にトリガーポイントと呼ばれる痛みの引き金になるコリが出来てしまっているのです。

そして、もうひとつ厄介なのがストレス(怒り、不安など)による痛みの悪循環です。
脳がわずかな刺激に過剰に反応するようになり、条件反射が起こり痛みが慢性化してしまいます。

詳しい説明は省略しますが、筋筋膜性の痛みから解放されるには、筋肉の組織の血流を改善して酸素欠乏を解消するのと、痛みの元になるトリガーポイントを解消することです。

そして、脳をリラックスすることが重要になります。ストレスケアの方法は、いろいろあるので自分の性格にあった方法を試してみることをお勧めします。

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