筋膜リリース直接法と間接法について
筋膜リリースの直接法と間接法の違いについて、イラストを通して簡単に考えてみたいと思います。
筋膜リリースという手技療法(テクニック)は、アメリカでもいろいろな分野の治療師に使われていて、直接法を主体に治療を行う人と直接法と間接法を両方共に使い分けている人もおります。
なので、筋膜リリースという言葉の概念も、使う人によって違っています。ちょっと漠然とした感じですが、整体(テクニック)の一種だと思ってくれたら分かりやすいと思います。
◇ 直接法と間接法の違いについて
まず、筋膜というモノについて簡単に説明すると膜と呼ばれるように、筋肉の表面を覆う薄い皮です。
左図は、筋膜をシートのように広げたモノと考えてみてください。シートの中央付近に緊張制限があるとすると、その制限に対して伸ばすように牽引する手技が直接法と言います。
反対に、その緊張制限に対して、筋膜を緩めるように圧縮する手技が間接法になります。
立体的に考えてみると、左のイラストのようになります。
中央の図が、ねじれて緊張した筋肉をシンプルに表したモノと考えてください。
まず、左図は牽引をしながら右回転を加えている直接法です。
そして、右図は圧縮をしながら左回転を加えている間接法になります。
両方共に少しの間その状態をキープしていると筋膜がリリース(解放)されて、筋肉の緊張やねじれが緩んで正常になります。
そのように押さえている手が感じたらテクニックを終了いたします。
すごく漠然で簡単な説明になってしまいましたが、手で感じる手技をイラストや文章にするのはすごく難しいと思います。
このページを見てくれた人も多分よく分からないと思うので、時間のある人はタオルでも丸めて上図のようにしてから引っ張ったり、縮めたり、捩じったりして感覚的に考えてみるとよいかも知れません。
人間の体はタオルと違って、約70%は水分なのと中で循環しているので、手先の器用な人なら人体で試してみたら、リリース(解放)するという感覚が分かると思います。自己責任で行って下さい。
以上、筋膜リリースの直接法と間接法の違いを簡単に説明してみました。
*上記の説明は、当院のセミナー受講生に対して、手技のイメージを補足するために作りました。