筋膜のねじれをほどくテクニック

筋膜のねじれをほどくテクニック

 このサイトでは、筋膜リリースに関係したことの説明を主にしていますが、今回は筋膜のねじれをほどくテクニックについて簡単に説明したいと思います。

筋膜のねじれなんて余り聞いたことがない人が多いと思いますが、筋膜の性質として身体をパッケージング(包装)する作用があるので、歪んだ身体で癖のある動作をしていると筋膜がねじれてしまう場合があります。筋膜のはたらきについての簡単な説明は、こちらのページを参考にしてください。

 筋膜がねじれると身体に違和感が起こります。痛みなどの症状が長引いたり、身体の動きやすさが低下したり、ひどくなると新陳代謝が低下して疲労物質が滞ってしまい疲れが抜けない身体になってしまう場合もあります。

筋膜は、身体の表面の皮膚の下にある皮下脂肪の内側にボディスーツのように手足の先から頭のてっぺんまで覆い包んでいます。表層の筋膜は、ちょうどオレンジの内側の房を包んでいる繊維のようなものです。

筋肉を包んでいる筋膜は、筋外膜と言われていてオレンジの果肉を包んでいる繊維のようなものになります。人間の身体は、複雑な動きに対応しているので複数の筋肉が重なっています。

身体の部分にもよりますが、首肩や腰回りの筋肉は何層にも重なっているので、表層の筋膜と違って一枚のシートのようではなく、身体の内側にある深層の筋膜は、オレンジの中心のような感じでちょっと複雑になっています。

 筋膜の説明は、これくらいにして筋膜のねじれについて考えていきたいと思います。なぜ筋膜がねじれるかというと原因は、身体の骨格の歪みと一方向に偏った動作を続けることによる筋肉の緊張によって起こります。

先ほども説明したように身体の複雑な動きをする部分の筋肉は、複数の作用に対応した筋肉が重なっているので、同じ筋肉ばかり使っているとその部分の筋肉が緊張して硬くなり、筋膜の柔軟性が低下してしまいます。

その結果、同じ動作を繰り返していると少しづつ筋膜がねじれてしまい元に戻らなくなってしまいます。自分では、なかなか気づけないので酷くなると見た目にも身体が歪んだ状態になってしまいます。

身体の歪みが先にあって筋膜にねじれが生じる場合と、偏った身体の使い方によって筋膜がねじれた結果として身体が歪んでしまう場合があるので、どちらが先になるのかはケースバイケースのように思います。

 歪んで身体のねじれた筋膜をほどくには、普通の筋膜リリースのように持続的な単一刺激ではなく、ゆっくりとした持続的な牽引とねじれをほどく捻転を複合したテクニックを使って筋膜の緊張を緩和していきます。

なんかちょっと難しく聞こえますが、ねじれをリリースするのには引っ張りながら反対方向にねじって緩むのを待っているということです。

テクニックを行うときに雑に強く引っ張ると筋肉に伸張反射が起きてしまい、受者の身体に緊張が起きて縮こまり綱引きのような状態になってしまいます。その状態では、待っていても筋膜にリリースが起きないので、力加減が重要なポイントになります。

上記のテクニックの説明は、筋膜のねじれをほどく直接法の簡単な説明になります。他にも間接法というのもありますし、アンワインディングという自動運動的な筋膜をほどくテクニックもあるので、筋膜のねじれをほどくのにも身体の歪みの状態によって方法はいろいろ異なってきます。

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