陰陽(一元論)とは、東洋的な物事の捉え方について
陰陽とは、東洋的なモノゴトの見方、捉え方です。東洋医学に興味がある人は、聞いたとこがあると思いますが普通の人は、陰陽と言われても何のことだか理解できないでしょう。東洋医学の基本になることなので、簡単に説明したいと思います。
まずは、そのことについて陰陽の対極図を通して見ていきましょう。
・対極図の黒い部分が陰で白い部分が陽を表しています。
・陰の中にも陽があり、陽の中にも陰があります。
このように、陰と陽は2つで1つの関係にあります。
陰陽と理解するには、対極的な発想に馴染む必要があります。物事を見たときに、どちらが陰でどちらが陽になるのかを考えて、納得することが大切です。陰陽は、変化の過程を表している場合もあるので、時間軸を入れると同じ物事でも捉え方が反対になる時もあります。
なので、陰陽について考えるときは、柔軟な見方と捉え方が大切になります。
上の表は、陰陽を簡単に分けたものです。東洋思想では、すべてのモノゴトを陰陽の見方で捉えることができると考えられていました。
なので、東洋医学でも陰陽の見方、捉え方がベースになって証(診断)が行われています。それほど重要なコトだということです。
◆ 陰陽を物理学のエネルギー保存則を通して見てみましょう。
力学的エネルギー保存の法則の振り子の運動で、陰陽について考えてみると位置エネルギーを陰として捉えて、運動エネルギーを陽として考えると、陰陽は互いに移り変わり、その力学的エネルギーの和は一定になるという感じですね。
このことは、「陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となる」
という、ことわざと同じように思います。
◆ 手技とカラダを陰陽で捉える
まず、はじめにこのサイトの基本手技である指圧(押圧)と筋膜リリース(牽引法)について考えてみましょう。
上図の振り子を見ながら考えるとちょうどいいと思います。振り子の状態を片方から見ると押してるように見え、もう一方から見ると引いているように見えますよね。この相対的な見方が陰陽の捉え方の基本です。指圧と筋膜リリースは、陰陽の関係の手技になります。
筋肉の緊張と身体のバランスについて、陰陽を通して考えると緊張した側の筋肉が陽で弱った側の筋肉が陰ということになります。東洋医学では実と虚として、その状態を捉えてから虚実補瀉(きょじつほしゃ)という原則に則り手技を行います。
カラダについての陰陽の関係は、骨と筋肉が陰陽になります。ここでは、説明が長くなるので興味のある人は、テンセグリティー構造のページを参考にしてください。
◆ 陰陽のまとめ
・陰陽は、2つで1つ。
・陰中に陽あり、陽中に陰あり。
・陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となる。
・陰陽は、進行する時間の中の相(状態、姿)として見る。
・片側に捉われると、反対側が見えなくなる。